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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第302号『アジアのサッカー熱の高まりがJリーグにもたらすものはなにか』
    Jリーグが狙う「アジア戦略」とは?~
2018/10/02

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第302号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です

 
■アジアのサッカー熱が高まっている

サッカー好きとしてはこういう記事が日経新聞に出ること自体が嬉しいですね。

<アジア サッカー熱に商機  年間観客動員1500万人超、若者広告に魅力で企業マネー流入>
(2018年9月28日付 日本経済新聞)
『サッカービジネスがアジアで立ち上がってきた。アジアの主要リーグの観客動員数は年1,500万人を超え、日本(Jリーグ1部)の2.7倍となった。スマートフォン(スマホ)の普及でスポーツ観戦の選択肢が増え、経済水準が低い東南アジアでも年100万人を超えるプロリーグが相次ぐ。若年層向け広告媒体としての魅力が高まり、アリババ集団や中国平安保険集団など有力企業が相次ぎスポンサーなどになっている。』

アジア各国のサッカーのレベルはまだまた高くはありません。サッカーの強さのレベルを示すFIFAランキングでは、50位の日本がアジアの最高位です。かなりのサッカー後進地域と言えます。
そのアジアでサッカー熱がかなり高まってきていて、ビジネスチャンスが生まれ、各国のサッカープロリーグ戦略にも変化が出ている、という記事です。

記事によると、各国のリーグの年間観客動員数は、中国 573万人、インドネシア 266万人、韓国 179万人、タイ 139万人、インド 128万人、ベトナム 101万人と年間100万人を超える国がどんどん増えています。

アジア各国のリーグの成長は日本にどんな影響を与えるのでしょう。

 
■Jリーグの現状は?

日本のJリーグの年間観客動員数は、2017年で577万人です。Jリーグが発足した1993年が323万人でピーク時には900万人を超えています。結構頑張ってはいますが、若干の頭打ち感はありますね。

問題はサポーターの高齢化です。
Jリーグの「観戦者調査(2017年)」によると、サポーターの平均年齢は41.7歳。年々高齢化してきていましたが、ついに40歳を超えました。若者人口が多い都市部にあるクラブは、川崎フロンターレ:36.6歳、横浜Fマリノス:36.9歳と平均年齢も低めなのですが、地方クラブが多いJ2では全クラブの平均43.7歳。すべてのクラブが平均40歳超えです。

国民全体が高齢化しているので仕方がありませんね。私は今51歳でかなりJリーグをよく観戦している方だと思いますが、Jリーグが創設された1993年の時は25歳でした。恐らくこのあたりの年代がずっとJリーグを支えているのでしょう。若いファン層をいかに獲得していくかはJリーグの大きな課題ですね。

それに比べてアジアには若年人口が多い国がいくつもあります。
日本国民の平均年齢が推計で46.1歳なのに対して、タイ:36.9歳、ベトナム:30.4歳、そしてインドネシアはなんと27.8歳です。間違いなくサッカーサポーターの平均年齢も若いでしょう。

さて、そんな中、Jリーグはどんな戦略をとっているかといいますと・・・。

 
■Jリーグが展開している「アジア戦略」とは?

今、Jリーグはアジアの成長性を取り込むべく、「アジア戦略」を打ち出してします。

日経新聞の記事の最後にはこうあります。
『Jリーグマーケティングの大矢丈之海外事業部長は「アジアのサッカーの存在感は大きく、成長の可能性は日本より大きい」と話す。』

日本だけでは頭打ちなので、アジアのファンを開拓していくことでテレビの放映権収入やグッズ売上、観光客の獲得などを目指していこうとしています。若くて成長性のあるアジア市場を取り込んでいこうとするのはビジネスの世界と同じですね。

Jリーグのホームページで確認すると、Jリーグがパートナー国として提携しているのは、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタールの8か国。現在Jリーグは外国人選手枠を1チーム5名まで、としていますが、この提携国のサッカー選手は「提携国枠」として外国人枠にカウントしないことになっています。

この提携国の中で、現在最もうまくいっているのはタイでしょう。
コンサドーレ札幌のチャナティップ、サンフレッチェ広島のティラーシン、ヴィッセル神戸のティーラトンはタイの代表クラスのメンバーで、3人とも各チームで主力として大活躍しています。
タイはFIFAランキングこそ122位ですが、この3人のプレーを見るにつけタイが日本を上回る日は遠くないかも、と感じます。

この戦略はサッカー最高峰である欧州リーグが取った方法と同じですね。
イングランドのプレミアリーグ、ドイツのブンデスリーガ、スペインのリーガエスパニューラなどヨーロッパの各リーグには世界中から膨大なマネーと有名選手が集まっています。

欧州リーグの活性化要因のひとつは、1995年に「EU域内選手は外国人枠外にしたこと」です。プレミアリーグ、ブンデスリーガに至っては、すでに外国人枠はなく無制限です。
これにより、欧州リーグの各チームはどんどん海外選手と契約して、世界中から放映権料やスポンサーを獲得しています。

Jリーグの「アジア戦略」は、欧州リーグに流れているアジアの金銭的資本と人的資本をアジア域内で回すことを目指しているわけです。

 
■企業の戦略とサッカー

企業もサッカーの広告媒体機能に期待しています。
名古屋グランパスのスポンサーでもあるトヨタ自動車は、タイの国内カップ戦のスポンサーになっています。セレッソ大阪のスポンサーであるヤンマーも東南アジアサッカー選手権の公式スポンサーになりました。他にもスズキやホンダなど、アジア市場を狙っている自動車メーカーがアジアのサッカーに広告費を投じています。

一方、欧州市場への事業拡大を狙っている楽天(ヴィッセル神戸スポンサー)は、スペインのFCバルセルナの「胸スポンサー」になったり、イニエスタやポドルスキというヨーロッパの有名選手を獲得したりしていますね。

サッカーにお金が集まり、選手にチャンスが広がり、待遇も良くなっていくことは、サッカーを愛する者としてとても嬉しく思います。
アジア全体のサッカーのレベルが上がることは、日本にとっても悪いことではありません。ますますグローバルに展開して、Jリーグ、ひいては日本代表のレベルも向上していくことを大いに期待しています。

今回は以上です。
次回もお楽しみに。

 
【編集後記】 「代表もいいけどJリーグもね」
今号は書いていて楽しかったです。趣味に走ってすみません。
私は、J2の京都サンガをメインに年間数十試合Jリーグを観戦していますが、サポーターは確かに同年代(もしくはそれ以上)が多いですね。今年はJ1もJ2も混戦です。プレーのレベルも上がっているし、とても面白くなっていますから、若い方も是非サッカーを観に来てください。