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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第296号『住宅建築価格の上昇を持たしている要因とは?』
    「消費税増税後には反動で下がるでしょう」ってホント?~
2018/07/03

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第296号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です

 
■世の中の物価はなかなか上がっていないが・・・

政府が景気回復の指標として、「安定的な2%の上昇」を目指している消費者物価。
なかなか上がりませんね。

<日銀、来年度物価見通し下げへ 1%台半ばに  緩和を長期化>
(2018年7月1日付 日本経済新聞)
『日銀は2019年度の物価見通しを下方修正する方向で検討に入った。
4月時点では19年度の上昇率を1.8%とし、2%の物価目標に近づくと説明していたが、1%台半ばに引き下げる。足元で物価の伸びが鈍いことを反映する形で、翌年以降の見通しを下げるのは異例だ。』

金融緩和政策を継続していることの正当性を訴えているような記事ですね。
直近の2018年5月の消費者物価はわずか0.7%の上昇にとどまっています。なかなか道のりは厳しそうですね。

 
■実は住宅価格はずっと上がっている

しかし、価格がここ数年ずっと上がっているものもあります。
例えば、住宅価格です。建築価格も土地の価格も、ここ数年にわたって上昇傾向にあります。

国税庁が7月2日に発表した土地の路線価は、全国平均で前年比0.7%のアップでした。これで3年連続の上昇です。

住宅の新設着工棟数も分譲マンションを中心に着工が増えていて、国土交通省の直近(5月の結果)の発表によると、年率換算で99万戸くらいとのことです。

マンションだけでなく戸建住宅も業況は悪くありません。
ハウスメーカーを中心とした「住宅生産団体連合会」の「住宅業況調査」によると、2018年1月~3月の戸建注文住宅の全国の受注実績は前四半期(2017年10月~12月)に対してプラス24ポイント、総受注金額はプラス12ポイントと、受注棟数、受注金額ともにプラスでした。

建築価格も上昇しています。

<新築戸建て価格、最高  5月首都圏 2カ月連続上昇>
(2018年6月28日付 日本経済新聞)
『不動産サービス大手のアットホームが27日発表した5月の首都圏の新築戸建て住宅の平均成約価格は1戸当たり3568万円だった。4月に比べて3.3%高く、2009年の調査開始以来最高となった。上昇は2カ月連続。』

これは短期的な話ではなく、建築価格はここ数年じわじわと上がり続けています。
住宅生産団体連合会の「戸建て注文住宅の顧客実態調査」(2016年)によると、戸建建築価格の平米単価は、2012年の23.7万円から、2016年には26.5万円まで上がっています。5年で11%以上の伸びです。年率換算で毎年2%以上ですね。なぜ建築価格はそんなに上昇しているのでしょう?

 
■建築価格の上昇をもたらしている2つの要因

住宅業界内では建築価格の上昇要因は大きく2つあると言われています。
まず、建物性能の向上。
今、日本は国をあげて高耐震、高断熱、省エネルギーといった住宅の高性能化に取り組んでいます。構造躯体や設備に使われる部材が高性能になるにつれ価格は上がっているのです。

もうひとつは、建築労務費の上昇です。
建築現場で働く職人は高齢化の一途をたどっています。次代を担う若い働き手はなかなか建設業界には入ってきません。建設作業員の有効求人倍率は5倍を超えています。今は日本中が人手不足ですが、特に建築はその傾向が顕著です。職人さんの確保は建築会社にとって重要な課題のひとつです。

住宅の価格の上昇は住宅購入者の購買意欲を刺激します。
国土交通省の平成29年「住宅市場動向調査」によると、『経済的要因が住宅取得に与えた影響』の中でプラス要因として多かったのは順に、「金利動向」、「住宅取得税制」、「価格相場」です。
この3つの要因は、「景気の先行き」とか「家計収入の見通し」といった要因よりもはるかに上回っています。
この「金利」「税制」「価格」の動向は、住宅購入の三大要素と言われています。
この3つのどれかひとつでも上がると住宅価格は上がりますからね。住宅購入検討者にとってはその動向は気になるところでしょう。

今、住宅ローン金利は緩和政策により低い状態をキープしており、消費税が上がる一年半前です。そして土地と建築の価格が上がっているわけです。これらの状況が消費者の「今が買い時」感をかき立てているのでしょうね。

 
■増税後、建築価格は下がる?

一方で、「今は消費増税前で着工も多い。増税後に住宅着工が落ち着いたらまた価格も下がる。」と見る向きもあります。

消費増税後に建築が下がるか、それとも下がらないか。
将来のことはわかりませんが、ひとつ言えるのは今の住宅建築価格の上昇は需給だけが要因ではないということです。

一般的に需要が供給を上回るとモノの価格は上がり、需要が供給を下回ると価格は下がりますね。しかし、今の住宅価格の上昇要因である性能の向上と職人の不足というのは構造的な変化です。この先、住宅性能は上がることはあっても下がることはないし、職人さんは恐らく今後も減り続けるでしょう。

過去はどうだったのかというと、消費税が5%から8%に上がった2014年の前にも住宅の駆け込み需要はありました。その後、2015年に反動で着工は落ちました。

その時の価格変動は、住宅生産団体連合会の「戸建て注文住宅の顧客実態調査」(2016年)によると、
2014年に平米単価25.6万円だったのが、2015年には25.4万円と確かに下がっています。
しかし、翌年2016年には、26.5万円と、駆け込み前の2014年以上に上昇しています。

そう考えると、住宅価格が増税後に下がったとしても、それは一時的なことかもしれませんね。

今回は以上です。
次回もお楽しみに。

 
【編集後記】 「ありがとう、サッカー日本代表」
さきほどベルギー戦が終わりました。日本はよくやったと思います。乾選手、泣いていましたね。でもあの後半7分の2点目のゴールは鮮烈でした。4年前には泣きじゃくっていた長友選手が、やりきったという感じで晴れやかな表情をしていたのが印象的でした。約2年間負けていないという黄金期にある今のベルギー代表に互角に渡り合ったことを誇らしく思います。どうぞ胸を張って帰ってきてください。ありがとう!