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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第224号 『土地は本当に資産なのか?』
     ~「土地問題に関する国民の意識調査」から見る不動産の「今」は?~
2015/08/18

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第224号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、
ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」
管理人の川瀬です。

 
お盆に実家に帰省しました。周りには空き家が増えているようでした。

土地って本当に資産なんでしょうか?

 

『平成26年度 土地問題に関する国民の意識調査』(平成27年7月9日公表 国土交通省)から今の国民の土地に対する考え方を見てみたいと思います。

 

■約8割が持家志向

 

まず、「住宅の所有に関する意識について」です。

「土地・建物については、両方とも所有したい」が79.2%でダントツ1位です。ちなみに、平成5年の同調査開始以降、「土地・建物の両方とも所有したい」という意向は常に80%前後です。国民の約8割は「住宅は持ち家がいい」と考えているということですね。

 

その理由については…、

 

「土地・建物」は「財産」であり、「有利な資産」だから、という意識が強いようです。

 

 

■土地は本当に有利な資産なのか?

 

しかし、「本当に資産なのか?」というと、実はそう思っている人は減っています。

 

「資産としての土地」について聞いた結果は…、

 

「土地は有利な資産か?」と聞くと、「有利だ」と思っている人よりも「有利ではない」と思っている人の方が多くなっています。

 

ちなみに20年前、平成6年の同調査では…、

 

「土地は有利な資産だ」という人が6割以上もいたのです。それがこの20年間でそのように考える人が半減してしまいました。「土地が有利な資産である」という意識が大きく変化したのです。

 

この20年間に何があったのでしょうか?

 

 

■土地神話は終わり、保有コストが意識される時代に

 

言うまでもありませんね。「土地は持っているだけで値上がり続ける」という「土地神話」が終わったことでしょう。

土地の価格は戦後一貫して上昇していましたが、80年代に入るとその勢いが急激になり、80年代後半の「バブル期」にはほんの数年で地価が2~3倍ほどにもなりました。しかし、1991年にピークを迎えた後は一気に値下がりし、以降20年以上にわたって下落を続けることになります。

20代30代の「バブルを知らない世代」にとっては「土地の価格は下がるもの」ということの方が常識なのだと思います。

 

しかも、土地・建物などの不動産には持っているだけで税金がかかります。何も使っていない土地に対しては、固定資産税評価額に対して固定資産税が1.4%、都市計画税が0.3%(←地域により異なります)、合せて1.7%が毎年課税されます。この固定資産税と都市計画税分だけ資産価値的には目減りしていることになります。計算しますと、何も使っていない土地の地価上昇率がゼロだとすると、約68年で今の時価と同じ程度の税金を納めることになります。つまり、その土地は資産価値的には約68年で消えて無くなってしまうということですね。

 

 

■不動産は元本に課税される資産

 

金融資産に対しては、それが現預金であろうと株式であろうと債券だろうと、また金額がいくらであろうと、その「元本」には一切課税されません。金融資産を保有していて課税されるのは、運用して得られた果実(利息や差益)に対してです。ですから金融資産は、銀行預金やタンス預金など「目減りを防ぐためにリスクを取らない」という選択ができます。

 

しかし、土地や建物などの不動産は所有しているその不動産そのものに対して、固定資産税や都市計画税が課税されます。いわば「元本」に対して課税されるようなものです。

つまり不動産の場合は、遊休地などで何も使わずにおいておくと毎年の固定資産税と都市計画税の分だけ資産価値という名の「元本」が減っていくのです。運用しなければ目減りしていく資産と言えます。

 

前の質問で「土地は有利な資産である」と答えた方(30.3%)に「なぜそう思うのか?」と質問しています。

その結果は…、

 

(土地を有利な資産と考える理由)

 

土地は資産として減らないし無くならない、役に立つし、資産価値の下落リスクが小さい、というのが理由です。

 

これはその通りですね。最近は土地の価格は安定していますし、一部の都市部では数%ですが上昇しているところもあります。そして、使うことが出来ていればやはり不動産は有効な資産です。自宅なら固定資産税は軽減されます。売りに出せばすぐに買い手がつく不動産、賃貸に出せばすぐ借りてもらえる不動産なら「資産」です。

でも、何も使わないのなら、税金などの維持コストはかかるし、地価下落リスクもあります。そうなると資産というより、もはや負債ですね。

 

 

■空き家問題は本当に困った問題

 

最後の質問は、「身近に感じる土地問題などについて」です。

1位は、

 

この「空き家・空き地や閉鎖された店舗などが目立つこと」という回答率が年々高くなっています。「空き家問題」がマスコミなどでも頻繁に取り上げられるようになりましたが、全国的に使われない不動産が増えてきています。田舎にある私の実家の周辺にも空き家が目立つようになってきました。何も使われなくても固定資産税や維持費、管理費はかかります。空き家で問題になるのは使い道がないものです。立地が悪くて貸すことも出来ない、売りに出しても買い手もつかないような不動産は本当に困ります。「公園にでもしてください」と寄付しようにも行政も引き取ってくれないケースも少なくありません。

 

本当に「不動産は活用してこそ」の資産だとつくづく思います。所有しようという場合には長きにわたって使える不動産なのかどうかをよく考えて選ぶべきですね。

 

今回は以上です。

次回もお楽しみに!

 

 

【編集後記】 「中国経済は大丈夫?」

 

元が切り下げられましたね。経済対策として、輸出競争力を高めたり投資を呼び込んだりするのが狙いだと思いますが、そうとう景気が減速しているのだと思います。最大消費国の中国の景気減速でさらなる原油安や、他の通貨へ波及によるデフレ連鎖なども懸念されていますね。日本には元切り下げの影響はさほどないと思います。資源安でドル高になるでしょうから円高懸念はなくなるし、原油も安いままでしょうからね。ただ、中国の皆さんによる「爆買い」は減るかもしれませんけどね。いずれにせよ中国の動向は注視しておくべき状況だと思います。