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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第102号 『日本人は貯蓄好きってホント?』
    ~「消費を刺激して景気回復」は可能なのか?~
2010/09/28

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第102号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

「貯蓄をしたいという人が増えている」という新聞記事がありました。
日本人って貯蓄好きですね。ん、それって本当にそうなんでしょうか?

『日本人は貯蓄好きってホント?』
 ~「消費を刺激して景気回復」は可能なのか?~

■「消費より貯蓄したい!」という人が増加中

日本国民の貯蓄の合計額は、およそ1,500兆円あると言われています。
二人以上世帯の平均貯蓄額は1,680万円とのこと。

だから、
「貯蓄ばかりしていては景気がよくならない!」
「もっと消費しよう!」
という感じの話をよく耳にするのでしょうね。
政府も「内需拡大が必要だ!」と言って、景気対策として国民の消費意欲を刺激するような施策を打っています。
でも国民の意識は↓こんな感じのようです。

<今後の生活優勢事項は? 3割強が貯蓄や投資>(日本経済新聞2010年9月26日付)

国民生活に関する世論調査『金銭面で将来に備えておきたいと考える人の比率が増加傾向にある。内閣府が今年6月に実施した「国民生活に関する世論調査」によると、今後の生活について力を入れるのは「貯蓄や投資など将来に備えること」という回答が32.5%と前年と比べ1.3ポイント増加。過去10年間で最も低かった2002年6月(26.9%)からは5.6ポイントも増えた。(中略)景気の先行きが不透明なことから日々の生活よりも将来への不安に備える心理が働きやすいようだ。』

実際のところ家計は消費に回す余力はもうあまりないようです。

■「日本人は貯蓄好き、アメリカ人は消費好き」ってホント?

「日本人は貯蓄好き」←こんなイメージってありませんでしたか?
でも実はこれは遠い過去の話って知ってました?

2009年のOECD加盟主要28ヶ国の家計貯蓄率を見ると、
トップのフランス以下、「10%」を超えているのが、スウェーデン、スイス、ベルギー、ドイツ、オーストリア、スロベニアの7カ国。

一方、日本の貯蓄率は「2.3%」で第24位。なんと下から5番目です。
(日本より下はポルトガル、スロバキア、デンマーク、ギリシャの順)

「貯蓄もしないで買い物ばかりしている」的なイメージ(←が私はあったのですが)のアメリカは「7%」を超えていて、第14位です。

私は「日本の家計貯蓄率はもはや高くない」ということは何となくわかっていましたが、せいぜい国際的には真ん中くらいかなと思っていました。

確かに10年前ごろまでは貯蓄率は10%超あって国際的にも上位クラスでした。
ですので「日本人は貯蓄好き」という印象がありましたよね。
ところがもはや日本の家計貯蓄率は国際的に見てかなり低くなってしまったんですね。

■貯蓄率とは?日本が落ちている理由は?

ここでおさらい。
「貯蓄率」というのは可処分所得のうち貯蓄に回っている比率のことです。

式で表すと、
「貯蓄率」=貯蓄額÷可処分所得

そして「貯蓄額」は「可処分所得」から「消費額」を引いたものです。
(貯蓄額=可処分所得-消費)

だから「可処分所得」が一定なら、消費額が減れば貯蓄額が増えますので貯蓄率は上昇するはずなんです。

サブプライム危機以降、世界先進各国の家計は消費を抑えて、目減りしてしまった家計資産の回復に努めました。だから大半の国でこの数年間の家計貯蓄率は上昇傾向にあります。

ところが日本は、他の国と同様、消費が大幅に減少しましたが、それ以上に可処分所得も減少したので貯蓄額が大幅に目減りしました。
そんな国は上記のOECD各国の中で日本だけだそうです。

日本で貯蓄率が減少している原因はなんなのでしょうか?
よく言われているのが次の2つです。

(1)「高齢化」。
高齢化社会においては、預貯金を取り崩して生活する人が増えるので貯蓄率の低下を招くとされています。過去、日本の家計貯蓄率が高かったのは老後のために貯蓄に励む現役世代の人口割合が高かったのです。高齢化が進み人口構成が変わっていく中、日本の家計貯蓄率は大きく低下しています。
そして高齢化はこの先加速していくのでこの傾向は数十年続くことでしょう。

(2)「経済成長の鈍化」。
普通は、景気が悪くなって国の財政が悪化したりすると将来的な社会保障制度に対する不安などから消費が減り、貯蓄が増えます。
冒頭の「将来に備えたい人が3割強」という記事もそういうことで、結局「将来不安」によるものと思います。
でも日本はそれ以上に可処分所得が落ちているのですね。
可処分所得が減っているのは、経済成長が止まっていることやデフレが進行していることで説明できます。

まず経済成長とデフレを止めて可処分所得を増やさない限り、貯蓄も消費も増えないということだと思います。

とすると・・・?
「景気回復のために消費を刺激する」というのは論理的におかしいことがわかりますね。
消費したくても元手がもうないのですから。
平均貯蓄額約1,680万円といっても、よく言われるように資産は一部の富裕層や高齢者世帯に偏在しています。
平たく言うと、「持っている人しか持っていない」のです。

私たちほとんどの一般庶民はカツカツなんですよ。
「消費しよう!」という政府の口車に乗らずに、「わが身を守るためにもせいぜいコツコツ貯蓄しよ・・・」という人が増えるのも仕方のないことだと感じます。

やっぱり大事ですよね。成長戦略。

今回は以上です。次回もお楽しみに!

【編集後記】 「困った隣人」

勝手に人の家に入ってきて大暴れ、
警察に突き出そうと思ったら脅されて、
しょうがないから帰したら、「謝れ!賠償金を出せ!」ときた。

今回ばかりは日本国民、相当怒ってますよ。
中国だけでなく日本政府にもですが・・・。
それにしても中国は少しやりすぎですね。周辺国の警戒レベルは一気に上がったでしょう。
日本だけでなく、ご近所さんみんなが見てますからね。