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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第101号 『住宅市場を掘り起こすにはどうすればよいか?』
    ~平成20年度「住生活総合調査」より~
2010/09/14

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第101号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

人生の一大イベントである「家を買う」ということ。
長引く不況などで住宅に関する意識も変わってきているようです。
住宅会社はどうすればよいのでしょうか?

『住宅市場を掘り起こすにはどうすればよいか?』
 ~平成20年度「住生活総合調査」より~

私が関わっている住宅業界。
もうずっと厳しい状況が続いていますね。
「少子高齢化で住宅を買う市場そのものが縮小しているからしょうがない」という声は良く聞きます。
購入側の住宅に関する意識はどう変化しているのでしょうか?
住宅市場は本当にもうダメなのでしょうか?

国土交通省が5年ごとに実施している『住生活総合調査(平成20年度確報)』
(平成22年6月30日発表)から、今の住宅市場の攻略のカギを探っていきたいと思います。

■住み替え意向があるのは17.7%と減少中

【今後5年程度の住宅の住み替え・改善の意向】を聞いた質問があります。

・住み替え・改善の意向がある・・・・・17.7%(前回 19.9% ▲2.2%)
・住み替え・改善の意向がない・・・・・78.5%(前回 73.1% +5.4%)

今の住まいに何らかの不満や不都合があって、「住み替えたいな~」と思っているかどうか、と言う質問です。
「住み替え・改善」には、住宅の新築・購入・増改築(リフォーム)や賃貸住宅への入居等が含まれています。住み替え意向がある世帯は年々減ってきていますね。

では、「住み替え・改善の意向がある」の内訳を見てみます。

第1位 :「リフォーム」・・・・・ 41.8%(前回36.5% +5.3%)
第2位 :「家を借りる」・・・・・ 22.4%(前回16.4% +6.0%)
第3位 :「家を購入する」・・・・ 20.0%(前回23.3% ▲3.3%)
第4位 :「家を新築する(建て替えを含む)」
・・・・・ 11.3%(前回18.7% ▲7.4%)

前回調査(平成15年)からみると、リフォームや賃貸がかなり増えましたね。
一方、「家を買う」「家を建てる」という購入希望世帯はあわせて約10ポイントも減りました。

■住み替え・改善意向の実現が困難な理由はなんですか?

なぜリフォームや賃貸が増えて、住宅購入・建築が減ったのでしょうか?
その理由は、次の質問から推測出来ます。

【住み替え・改善意向の実現が困難な理由は何ですか】

「住み替え・改善意向がある世帯」のうち、その計画の実現に際して困っている点があるとする世帯は、53.3%。その理由は・・・・

第1位: 預貯金や返済能力が不足している、またはその可能性がある
・・・・・ 33.6%

第2位: 支払い可能な額の範囲で立地広さ間取りなど気に入った住宅がない
・・・・・ 17.8%

第3位: 住宅について適当な相談相手(専門家)や適切な施工業者、仲介・
販売業者に関する情報が得にくい      ・・・・・  9.6%

・・・と続きます。(複数回答可)

住み替え計画がある世帯の約半数が「住み替え計画は実現が難しい」と考えていて、その理由としては3人に1人(33.6%)が「預貯金や返済能力に将来にわたって不安があるから」と言っているということです。


つまり、住み替えが進まない背景には「予算の問題」ひいては「将来不安」があることが伺えますね。

「建て替えはお金がかかるからリフォームで我慢しよう」、
「家を買いたいけど予算がないから賃貸でいいや」、
「だってお金がないんだから・・・。」

というような人が多いのではないでしょうか。

不景気だし、給料は上がらないし、将来的には教育費や年金問題も不安、というような現在では仕方がないかもしれませんね。

■将来が不安で住宅購入をためらっている層はどれくらいいる?

では、予算に関する将来不安で住宅購入をためらっている層はどれくらいいるでしょうか。
理論値ですが、ざっくり計算してみましょう。

日本の世帯総数を4800万世帯とすると、
今の住まいに何らかの不満・不都合があって、「住み替えたい」と考えている世帯(17.7%)は、約850万世帯いることになります(4,800万世帯×17.7%)

その内31%が「家を買いたい」わけですから、購入希望世帯数は・・・
850万世帯×31%=約250万世帯

でも、その約半数(53%)、およそ130万世帯は問題を抱えていて家が買えない。
その一番の原因は「お金の不安」(33%)ですから・・・
250万世帯×53%×33%=約44万世帯
「買いたいけどお金が不安で住宅購入に踏み切れない層」はその数ざっと40~50万世帯。

予算の関係でリフォームや賃貸住み替えで我慢している人も合わせると100万世帯くらいはお金の不安で家を買うのをあきらめているのではないでしょうか。

実際に住宅の新設着工戸数は平成21年度で78万戸、その内、専用住宅は毎年30万戸程度です。
でも潜在的にはその数倍の市場があると言ってもいいでしょう。

この市場は大きいですよね。

次の結果(↓)を見るとその思いを一層強くします。

「住み替え・改善意向がない」(全世帯の78%)としている理由の第2位は・・・

第2位 : 「何とかしたいかが資金がなくてあきらめているから」・・・ 23%
(1位は現在の住まいに満足しているから:41.5%)

その数なんと推定860万世帯!
(日本の総世帯数:4800万世帯×78%(住み替え意向なし)
×23%(だってお金ないもん)=約860万世帯)

先の見えない不況感の中、住宅のような大きな買い物をためらうのは当たり前です。

住宅会社としては、検討しているお客さんに資金相談やファイナンシャルプランニングをしっかりやることなどでお客様の不安を少しでも解消する努力が必要でしょう。

逆にいえば、お金の不安さえ解消されれば潜在な住宅市場にはまだまだ大きな需要がありそうです。
この大きな潜在市場を掘り起こすことために住宅会社や不動産会社がやるべきことはまだまだあるのでは?
前述の「住み替え・改善意向の実現が困難な理由」の第3位を見るとそう思います。

今回は以上です。次回もお楽しみに!

【編集後記】 「初めてのペイオフ」

日本振興銀行が破たんして制度が導入されてからはじめてペイオフが実施されましたね。
対象になる人は4,000人以上だとか。お気の毒に思います。
「自己責任」と言いますが、果たして一般的にどれだけの人が銀行の本当の経営実態を知ることができるでしょうか。ましてやこの銀行は正しい決算処理をしていませんでした。情報開示も不十分でした。
それらを監督すべき立場にある金融監督庁は自分の監督不行き届きをどう考えるのでしょう。
何か割り切れない思いでこの事件を見ています。