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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第96号 『消費税の逆進性とその対策とは?』
    〜そして民主党の耐えられない軽さ〜
2010/07/06

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第96号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生
を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

菅首相が「消費税を10%にする!」と口走って以来、「消費税増税」が今回の
参議院選挙の争点になってしまいました。

今のこの状況自体「どうなんだろうか?」と思いますが・・・
それは後述するとして、今回は消費税についての基本的な話をしたいと思います。

『消費税の逆進性とその対策とは?』
 ~そして民主党の耐えられない軽さ~

■「政権の鬼門、消費税」 そのワケは?

国にとってみれば、消費税は1%アップでおよそ2.5兆円の税収増が見込めるという安定感のある税金です。しかし「消費税」を政権のテーマにすると大体選挙に負けてしまい、「消費税は政権の鬼門」と言われていますね。

なぜでしょうか?

消費税増税に反対する理由はいつも大きく次の2点に集約されるように思います。

1)「まず無駄使いをやめろ!」

「増税って何に使うんだ!まずは歳出構造を見直してください!」という話。予算の組み替えも公務員制度改革も天下り問題も進まない中、お金が足りないから増税、では納得がいかない!という話ですね。

2)「消費税は公平じゃない!」

消費税はすべての国民に一律に課税されますがそれは公平のように見えて実は公平ではないという議論です。
所得税にしても法人税にしても固定資産税にしても、多くの税金は所得や資産の大きさに応じた支払いをします。しかし消費税は貧富の差に関係なく一律に課税されますから、貧しい人の方が重税感がでますね。これを「消費税の逆進性」と言います。

負担感が大きくなるから景気にも影響が出るでしょう。

庶民の味方である社民党や共産党、公明党などが必ずここをやいやい言いますね。
この「逆進性」、選挙の争点のポイントにもなるのでもう少し詳しく見てみましょう。

■「消費税の逆進性」その対策とは?

消費税増税には必ず「逆進性対策」の議論が出ます。
対策の代表例が、「品目によって税率を変えよう(複数税率)」とうやり方。
食料品などの生活必需品は低くして、ぜいたく品は高い税率にするというものです。

ただ、問題はどの品目までが生活必需品なのかという線引きが難しいこと。
業界団体同士の激しいバトルが目に浮かびます。

また、「低所得者には後で消費税を還付する(給付付き税額控除)」というものもあります。
所得の低い世帯だけは減税や手当支給で負担を軽減しようという考え方です。

これも非現実的な話で、年収の線引きをどうするかとか家計の所得をどう正確に把握するかという問題があります。不正受給を防ぎ、正しく所得を把握するには「国民共通番号制」の導入が不可欠ですが、これ自体がかなり大きなテーマですから、短期間での整備は不可能ですね。

いずれも法制上も行政上も整備すべき事が多く、また税金を集める手続きも複雑かつ煩雑になり、却って行政コストを上げるでしょう。何のために消費税を上げたのか?ということにもなりかねませんね。

■中谷巌氏提唱「還付金付き消費税」とは?

それらの問題をクリアして簡単にできる逆進性対策として「還付金付き消費税」という案もあります。これは例えば、「仮に消費税を20%」としたときに同時に「全国民に均しく毎年40万円ずつ還付する」のです。

そうすると年収200万円の人が収入を全部消費に回すとした時には消費税は40万円ですが、40万円の還付を受けるので実質的な消費税負担はゼロになります。

年間の消費が400万円の人は消費税80万円、還付が40万円だから、差し引き40万円の消費税負担なので実質の税率は10%になります。

年間消費額が1,000万円の人は消費税200万円、還付金が40万円だから、差し引き負担は160万円、税率は16%になります。

このようにすれば消費額の多い人の消費税率は徐々に上がっていくので消費税の逆進性は解消されます。

また一律還付なので商品の線引きも個人の所得把握も不要です。ですから行政コストも上がりません。
これは経済学者の中谷巌氏が自民党のブレーンをやっていた時に提唱していたものです。当時この制度を氏の著作で読んだ時は「賢いな〜」と思ったものです。

ただこれも、低所得者の生活保護制度との整合性は取らないといけないでしょうし、一律還付ということに社会的合意を取るのは簡単ではないでしょうけど。

■それにしても・・・民主党

おそらくこの逆進性の解消には一番簡単な方法が取られると思います。
つまり、「高額所得者からはもっと多く取りますから」という方法。すなわち所得税の最高税率の引き上げや相続税の引き上げといったものです。(これは選挙が終わった後に本格議論されるでしょうけど)。

それにしても・・・

民主党はいい加減ですね。

4年間は消費税は上げないんじゃなかったんでしょうか?
財源は特別会計も含めた歳出構造の組み替えで財源は出るのではなかったんでしょうか?
それ以外にも前回の政権交代時のマニフェストでやる!といったことはほとんどなにも出来ていません。
脱官僚どころか財政再建については完全に財務省のシナリオ通り。
消費税増税に郵政国有化、その後に行うであろう所得税の最高税率引き上げに相続税の強化。
地方分権どころか、ますますお金を国に集めて中央集権に後戻りです。

公約がなぜ果たせなかったのかを正しく説明する責任はないのでしょうか。
菅総理はまずはここまでの民主党政権の総括をしてほしいものです。

日本の将来を考えたときに財政再建は最重要テーマです。
消費税の増税だけでなく、歳出構造改革、そして税制の抜本改革は避けて通れない話だということはほとんどの国民は理解しています。

それなのに・・・なんでしょう、今のこのライトな感じ。

「お金が足りないんです。ギリシャみたいになっちゃいます。だから10%上げます。」
・・・って言われても、という感じです。
とても大切な、大切なテーマなのでもっと真面目に考えてほしいと思います。

今回は以上です。次回もお楽しみに!

【編集後記】 「やった!日本代表」

それにしてもサッカー日本代表はよくやりましたね。
まーここに至るまでのプロセスには大いに問題はあったものの、「勝てば官軍」とはまさにこのことですね。
サッカーは気まぐれな彼女みたいなもの。
予測不能で、イライラ、ハラハラするけど魅力的で目が離せない。
その魅力に取りつかれる人が今回のW杯でまた増えるといいなと思います。