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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第72号 『なぜ今、国債の金利は下がらないのか?』
    ~貸出で運用しない銀行の罪~
2009/08/04

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第72号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を
送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今日は、お金の流れと銀行についてです。

『なぜ今、国債の金利は下がらないのか?~貸出で運用しない銀行の罪~』

■マネーの流れが景気回復の指標

お金の流れが活性化しないとなかなか景気に力強さが出てきません。
今、お金の流れはどうなっているのでしょう?
3つの新聞記事から読み取ってみたいと思います。

(1)『個人マネー 生活防衛色 定期預金7年ぶり高水準』
  (7月20日付日本経済新聞要約)

『定期預金残高は5月末時点で前年比5%近く増えて195兆円となった。雇用や賃金
への先行き不安から個人が元本割れリスクのない預金などの安全資産を積み上げて
いるためだ。定期預金はこのところ月間1兆円近いペースで増えており、年内にも
過去最大だった2001年1月末の201兆円を上回る可能性がある。』

(2)『銀行貸出残高 伸び低調』(7月8日付日本経済新聞夕刊要約)

『6月の全国銀行の貸出残高は402兆9187億円で、伸び率は6カ月連続で減少した。
企業の設備投資などの資金需要が低迷していることに加え、景気低迷で企業の
ボーナス資金の貸し出しも低調だった。』

■「定期預金増加↑」+「貸し出し伸びず↓」=・・・ということは?

景気が低迷し、ボーナス支給も低調な中、定期預金が増えている、という記事です。
「こんな景気環境だから消費に回さず貯蓄しておく。」
この個人の行動は予測出来ますね。仕方がないなとも思います。

この預金の増加には、先ごろの「定額給付金」の影響もあったようだ、と別の記事
にはあります。

一方、銀行は集まっている預金を貸出に回していないようです。
銀行のビジネスは、預金を貸出で運用してその利ザヤを稼ぐものです。
運用はどうしているのでしょうか?

(3)『国債の新規発行 過去最大 銀行が積極的に購入』(8月3日付日本経済新聞)

『財務省は、09年度の国債の新規発行額を44兆1130億円と計画している。麻生政権が
景気対策のため、国債収入を財源に積極的な財政支出を拡大したのが要因。(中略)
巨額の国債発行にもかかわらず国債は順調に市場で消化されており、供給過剰による
国債価格の急落(=長期金利の上昇)を警戒する声は今のところ高まっていない。
主要な投資家である銀行が焦げ付きを恐れて一般企業への融資に慎重な姿勢を続ける
一方、「安全資産」の国債を積極的に購入しているのが要因。』

国債の大量発行にもかかわらず、国債が順調に売れているのは、潤沢な預金を持って
いる銀行が買っているからだ、ということです。実は、銀行は融資やローンはリスク
が高いとして、リスクの低い国債で運用しているのです。

ん?
なんかおかしくないですか???

もともと景気対策として、消費を増やすために定額給付金を2兆円出したりしましたよね。
その財源として国債をいっぱい発行したわけです。
でも実際には、そういうお金が消費に回らずに銀行へ預金として向かいました。
で、銀行がその預金でもって、大量に発行されている国債を買い支えています。

ぐるっと回って元通り、ですか?

結果だけ見ると、国債発行で将来の借金を増やしながら、銀行に利ザヤ分の利益を
落としているだけになっていませんか?
しかも国債発行費や定額給付金発行にかかった経費だけで約1000億円ほどかかって
いるんですけど・・・。
これが今のところ全く無駄になっていますね。

■政府は銀行が貸し出しを増やしたくなるような施策を!

個人はこんな景気環境だから消費に回さず貯蓄に回す。これは仕方がないですね。
でも、銀行がそのお金を貸出に回さない。

これは問題です!

今は景気が良くないですから、企業向け融資も個人向けのローンも本当に審査が
厳しくなっています。でも、市場のお金を流通させる責任者である銀行がそのリスク
を取らないと、いつまでたっても景気は良くなりません。

昨秋、世界的な金融危機が起きた時、「日本がどこ国よりもこの危機を早く脱する」
というエコノミストが少なからずいました。

その根拠として世界中のエコノミストが上げていたのは、
『アメリカやヨーロッパの銀行に比べて、日本の銀行の資産内容は非常に健全で
あるから。』でした。

『今回の「金融バブル」の崩壊で巨額の不良債権を抱えた欧米の銀行と違い、日本の
銀行は、5年前に「平成バブル」の処理を終えている。』と。

でも実際には、そのエコノミストの予測は外れています。
なぜなら日本の銀行が、健全で体力があるにもかかわらずビクビクしているからです。

「マネーが消費に向かわず預金に集まり、銀行が国債中心に運用する。」
こんな構図が続けば実体経済に行き渡る資金の流れが滞り、いつまでたっても景気は
回復しないのは明らかですよね。

この次に政権を担う政党の方々は、「銀行を何とかする政策」をお願いしたいですね。

今回は以上です。
次回もお楽しみに!

【編集後記】 「ようやく梅雨明け」

月曜に近畿・東海地方はようやく梅雨明けしました。
平年より15日遅いそうで過去最も遅い梅雨明けだったとか。
山口の集中豪雨など今年の梅雨はひどい爪あとを残しましたね。
冷夏・長雨で農作物への影響も心配されています。
最近は気候変動の影響が毎年ありますが、やっぱり夏は夏らしい気候が一番。
暑ーい夏になってくれるといいですね!