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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第51号 『不動産はまだまだ下がる?-その2』
    ~世界的金融情勢と日本の不動産市況の関係とは?~
2008/10/14

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第51号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を
送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今回は前回に続いて「不動産」です。
金融と密接に結びついている日本の不動産市況について考えてみます。
これからどうなっていくのでしょうね・・・。

『不動産はまだまだ下がる?その2』
〜世界的金融情勢と日本の不動産市況の関係とは?〜

ここ数年、日本の不動産市場の活況をもたらした大きな要因のひとつは
「ファンド」でした。
多くの不動産会社が、ファンド向け事業に傾倒して大きな収益を上げました。
この「打ち出の小槌状態」だった不動産ファンドが、サブプライム問題以降、
機能しなくなりました。
最近倒産した不動産会社は、皆ファンド関連の事業をやっていました。
では、サブプライム問題が不動産会社にどんな影響を与えたのかを見ていきたいと
思います。

■不動産ファンドが儲かる事業だったワケは?

不動産ファンドとは、簡単に言いますと、投資家から集めたお金で収益物件を
買って、物件から上がるテナント収益などを投資家で分配する仕組みのことです。

投資家のお金に加えて銀行が融資をしたりして物件購買力を高めます。
不動産ファンドはREIT(不動産投資信託)と呼ばれ、大きなファンドを集めて
上場REIT市場も出来ました。

この不動産ファンドを使うと不動産会社は儲けることが出来たのです。
どういうことかというと・・・、
不動産会社は、商業施設やマンションなどを開発してすぐに不動産ファンドに
売却します。
作ってすぐに確実に売れるわけですからそこには販売リスクはありません。
開発事業に投下した資金もすぐに回収できます。だから、特に新興のデベロッパー
(開発に強い不動産会社)を中心に、こぞってファンド向けの物件開発にいそしんで
大きな収益を上げたのです。

これがサブプライム問題以降、急ブレーキがかかります。
不動産ファンドが物件を買わなくなった、というか買えなくなったのです。
ファンドへ多額の資金を出していた米系金融機関がサブプライム問題で余裕が
無くなり、ファンドへの資金供給を止め始めました。これで日本の不動産の主な
買い手だった、外資系金融機関や投資ファンドで買い控えが起きたのです。

リーマンブラザースやモルガン・スタンレーといった米系投資銀行が一気に日本の
不動産市場から手を引き始めたのです。
今までガンガン買ってくれていたのに、一気に買ってくれなくなりました。
物件の出し手である日本の不動産会社にとって、この衝撃は銀行の貸し渋りどころ
ではありません。
REITの不動産取得額がおよそ半減したことを主因として、今年になってから
前年同期比で不動産取引額は51%減少したそうです。
これで開発系の不動産会社に倒産が相次ぐ事態となったのです。

■今後はどうなる?

今後は一体どうなっていくのでしょうか?
サブプライム問題に端を発した世界的金融不安の日本への影響はまだまだ
これからだと思います。
ひとつの例ですが、リーマンブラザースは、日本のREITにおよそ7,000億円もの
ローン資金を供給しています。
ローン期限までは今のままですが、期限が来たらREITはローンの借り換えを
しなければいけません。
ただでさえ金融不安の状態です。借り換えには相当の支障が出ると予想されます。
借り換えがうまくいかない場合、REITは物件を売却して資金を作らないといけません。
これが想定通りの価格で売れないとREITは破たんしてしまいます。
REITの中には、買うときの収益予測が甘くて、現実の収益状況が悪い物件も結構
多くある、という声も聞こえてきます。
先日、上場REITがひとつ破たんしましたが、今後、後を追うREITも増えるでしょうし、
それに伴って不動産市場への物件の放出も増えるでしょう。
つまり、不動産は今後も下落する可能性がかなり高いのではないかと思うのです。

■最後に勝つのは?

半年くらい前にTVで
「今の日本の不動産は買いです!2008年度は都市部を中心に5,000億円買います」
と息巻いていたアメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)の不動産部門も、
先日その購入計画の凍結を発表しました。
ファンドの仕組みが定着したことによって、もはや日本の不動産は世界の金融市場
次第になりました。
今の金融不安が解消されて、再び市場にお金が回る状況にならない限り、日本の
不動産も下がり続けるでしょう。

最後に・・・

不動産が値下がりすることは経済全体で見るとマイナスですが、家を買おうと
思っている人や、個人の不動産投資家にとってはいいかもしれませんね。
ただし、銀行はあまり積極的にローンを出していないので自己資金がある程度
必要になってくるとは思いますが。

やはり最後は自己資金がある人が強いですね。

今回は以上です。次回もお楽しみに!

【編集後記】 「これはもう歴史的事態ですね」

連日報道されている世界的金融危機。
これは1929年の世界大恐慌や、1987年のブラックマンデーなどと同じように、
間違いなく歴史に残る事態ですね。
いずれ教科書に「2008年サブプライム世界恐慌」と載ることでしょう。
その教科書ではどんなことを教訓として教えてくれるのでしょうか?
「ファンド、証券化、レバレッジ、格付け、保証・・・、アメリカ自慢の最新の
金融テクノロジーは実はもろいハリボテでした。」
・・・って感じでしょうか。