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ハッピーリッチコラム バックナンバー

第39号 『格差社会を考える-その2』
    ~母子家庭世帯にみる格差社会の問題点とは?~
2008/04/30

私的年金をつくろう 『ハッピーリッチ・アカデミー』第39号

こんにちは!
明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を
送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今回も前回の続きで「格差社会」について考えてみたいと思います。

『格差社会を考える-その2』
〜母子家庭世帯にみる格差社会の問題点とは?〜

■単身高齢者世帯より格差が厳しい世帯とは?

前回、単身高齢者世帯の貧困層の増加が問題です、というお話しをいたしました。
世帯類型別でみると、「単身高齢者世帯」の貧困率は、43%。
この高齢者世帯の貧困層は年々増え続けているそうです。
(参考文献:「格差社会」橘木俊詔著)

しかし!
実は「単身高齢者世帯」よりもっと貧困率の高い世帯がありました。

それは・・・・

「母子世帯」です。

お母さんとお子さんのいわゆる母子家庭世帯の貧困率は、驚くことに2001年時点
で53%。
なんと母子家庭世帯の半数以上が貧困に苦しんでいるのです。

■母子家庭世帯の家計の実態は???

今、日本では離婚が増加していることなどから母子家庭が増えてきています。
その中で、「母親が働きながら一人で子供を育てていく」ということは今の日本
社会ではとても困難なことである、という厳しい現実があるようです。

厚生労働省が調査した「母子世帯の家計実態」を見てみたいと思います。
(「平成18年全国母子世帯等調査結果報告」より)

まず、「母子世帯になった原因」です。
ご主人が亡くなったりしたことが原因で母子家庭になった「死別」が9.7%。
それに対し、ご主人と離婚をした場合などの「生別」は、79.7%です。
母子家庭の約8割は「離婚」が主な原因となっています。

次に「世帯収入」の状況です。
母子世帯の平均年収は、「213万円」。
そこから生活保護収入や養育費などを除いた就労収入に限定すると「171万円」
になります。
可処分所得で言うと、1か月あたり12万円程度の水準になりますね。

日本の全世帯の平均年収が563万円ですから、母子世帯の平均年収はかなり少な
いと言えます。
年収の平均値は213万円ですが、全体の7割(全体の70.3%)が年収200万円以下
となっています。
一部の頑張って稼いでいるお母さんが平均値(213万円)を引き上げているので
しょうが、母子家庭世帯は全般的にかなり厳しい家計状況であることがうかがえ
ます。

「母子世帯」のお母さんが働いている割合(就業率)は75%。
でも、その半数以上(55.5%)は、雇用が不安定で賃金も安い「非正規雇用(臨
時・パート・派遣など)」です。
子供さんがまだ小さい場合などは働ける時間にも制限があるでしょうし、なかな
か好条件で働けるところはないのが現実なのでしょう。

■貧困の一番の問題!「健康保険料と公的年金保険料の未納」

この厚労省の調査報告を見て、暗澹たる気持ちになったのは次の結果でした。
母子家庭世帯の「18%」は公的年金保険料を支払っておらず、さらに「7%」は
健康保険料すら支払っていません。

きっと払いたくても支払えないのでしょうね・・・。

この家庭の子供は、病気になってもお医者さんに診てもらうことすらできません。
このお母さんは、老後に年金が全くもらえません。
これが社会に貧困層が増加する問題点です。

疲弊した日本の財政を考えると社会的効率性を上げる必要があります。
そのために規制緩和をしたり、「小さな政府」を目指して改革を推し進めたりす
ることに対しては全く異論はありません。
その結果として貧富の差が生じるのは当然の帰結かもしれません。

富める人がますます豊かになるのは全く問題ないと思います。
しかし、国として貧困層の増加を容認しておいてはいけないのではないかと思う
のです。
なぜなら、無年金の人や健康保険料が払えない人が増加すると、結果的に社会全
体が負担しなければならないコストは増加するからです。
「格差社会」の一番の問題は、貧困層が増加したときに生じるコストをどう考え
るか、ということだと思うのです。

皆さんはどう思われますか?

■最後に・・・「備えあれば憂いなし!」
:「死別原因」の母子世帯が貧困層にならない理由とは?

ご主人が亡くなったことで母子世帯になった「死別原因」の母子世帯では貧困は
少ないようです。
死別の場合には遺族年金があることも大きいですが、「住居形態」の違いもその
理由ではないかと思います。

厚労省の調査によると、
「死別」母子世帯の住居形態で一番多いのは、「持家」で64%です。
その内本人名義の持ち家が39%もあります。

ご主人の死亡により、持家を奥さんが相続した場合などがこのケースとして考え
られますが、この場合には住宅費はほとんどゼロです。
それは、住宅ローンに組み込まれている「保険機能」(団体信用生命保険)によ
り、ご主人が亡くなるとローン残額はすべて保険で返済されるからです。

一方、「離婚」母子世帯の住居形態で一番多いのは、アパートなどの「借家」で
50%。
本人名義の自宅の割合は、わずか8%です。
少ない収入で子育てをしながら家賃も払うとなると本当に大変ですよね。

「持家」は家族を守ってくれるのです。
これが「結婚して子供が出来たらマイホームを持った方がいい!」と言われる理
由なんですよね。

今回は以上です。次回もう1回このテーマで書きたいと思います。
次回もお楽しみに!

【編集後記】 「自分の人生は自分で守ろう」

今回の「格差社会」について書くためにいろいろ調べてみましたが、かなり身に
つまされましたね。
母子世帯、単身高齢者、そして若年層が家計的にもっとも厳しい状況にあります。
今の日本は、離婚とか失職とか病気とか、ちょっとしたことをきっかけにして貧
困層に陥る危険がいっぱいある社会になっています。
この「ハッピーリッチ・アカデミー」のコンセプトでもあるのですが、本当にし
っかり自分のライフプランを見据えて、自分の人生は自分で守っていかなければ
ならない社会になっているな~、とあらためて痛感しました。離婚されないため
にも・・・・。